真島あみオフィシャルブログ
21世紀的魔女論

The Point of No Return


「ベル・エポック」――これは“花の都”パリがもっとも輝いた“よき時代”の陰で起こった壮絶な愛の物語。
1905年、パリ・オペラ座。舞台上では、劇場の所有物がオークションにかけられていた。次々と落札していく一人の車椅子の老人。彼は、落札した品の中にあった張子のオルゴールにふと手をとめる。かすかに流れ出す切なく懐かしい旋律。
そしてナンバー666、かつてオペラ座の上空から劇場を睥睨していたシャンデリアが競りにかけられる。よみがえる忌まわしき記憶。ついにシャンデリアを覆っていたヴェールが取り払われたその時。パイプオルガンの荘厳な響きとともに時は半世紀を遡り、絢爛にして華麗なオペラ座の舞台で罪深き愛と憎しみの悲劇が幕を開ける――

フランスの怪奇作家ガストン・ルルーの原作をもとに、オペラ座の地下深くに棲む“ファントム”と歌姫クリスティーヌの悲恋を美しく鮮烈に描いた『オペラ座の怪人』。1986年10月9日、ロンドン・ウェストエンドで初演されたこのミュージカルは、 それからわずか四半世紀のうちに、「世界で最も多くの人が観たミュージカル」という煌々たる王座につきました。
これまで世界30カ国、151都市、14言語以上で上演され、その総観客動員数は1億4000万人以上。2010年にはロンドン公演が、2012年にはブロードウェイ公演が、それぞれ通算上演回数10000回の偉業を達成しました。そして現在、“ミュージカルのメッカ”ブロードウェイにおいて自らが保持する最多観客動員、最多上演回数、最長ロングランの大記録を、さらなる高みへと塗り替え続けています。まさに“リビング・レジェンド(生ける伝説)”の名にもっともふさわしい舞台、それが『オペラ座の怪人』なのです。